総移動距離4000km 『ACIDMAN LIVE TOUR “ANTHOLOGY”』日記
詩と音と心と光に寄せて。
伝えたいことは変わらずに常に表現し続けてきたACIDMANだからこそ、こんなにも素晴らしいツアーになったんだ。
今年に入ってすぐだっただろうか、学園祭ライブで仄めかしていたファン投票ライブが告知された。
・モバイル会員(月額300円(税抜き))
・1人1票
という上記理由から期待できる内容と判断し行ける箇所は行ってやろうと即決。初日行きたかったけど、曜日的に断念。
ライブで聞くことに憧れ続けている「降る秋」に入れてもいいのかな、大好きで久しぶりに聞きたい「human traffic」に入れようかなと悩み。
「降る秋」に投票した。
■第一編 2014.05.24 sat サッポロファクトリーホール
私のANTHOLOGY tour は札幌から始まる。7年前にRSRで来た以来だ。フェスでAM2時の廻る、巡る、その核へのディープさは今でも忘れない。
どの曲をやるかなぁとそわそわしながらひとり長い開演までの時間を待つ。
1曲1曲に歓声と感涙と感動。
この日は受け取めるので精一杯だったなぁ。音源ではもちろん聞いているのだけれど、目の前の今のACIDMANの演奏では圧倒的なのだ。
大木さんの歌声は言葉を伝えることを大事にするようになったと改めて思った。
サトマさん側に位置していたので、彼の本当に楽しそうな表情はこっちも本当に幸せになる。
大好きな曲がいっぱい入ってて幸せ〜と思ってたら、
ん?あれ、これ、もしかして、fall fall、「降る秋ー!」突き刺さるーーーーーーー!
「River」もピック銜えながら華麗な指裁きを拝めて幸せです。
そんで持って「human traffic」。選びきれなかった曲に投票してくれたファンの人に感謝。
一悟さんのMCの後、次の曲へ入った瞬間に大木さんが「ストップ」
サトマさんのベースのボリュームが下がってて音が出ず。
大木さん「何のトラブルでもなく、佐藤さんが音量下げてたけど、一悟のせい。」
(笑)逆持ってるエピソードをいくつか披露して、「銀河の街」!!!
すぐに世界観を切り替えられるのもACIDMANの魅力というか幅だよな。
聞いたことなかった曲が続き、自分の思い出が寄り添っていて当時の記憶を引っ張りだすような曲もあって、
「FREE STAR」や「ある証明」といった定番の曲もランクインしていて、自分が好き勝手にセットリスト組んでもこんなうまく流れを作れない。
「培養スマッシュパーティー」で最高潮に盛り上がり、そしてそれで終わらないのがACIDMAN。
「もういい大人、38の歳なので、しっとり終わろうと思います。そしてこの曲も堂々ランクイン、ALMA」
夢そのものだった。
一番大好きなバンドの聞きたい曲がこれまでかと詰め込まれたライブ。
みんなの本気が伝わった、5月でも肌寒かった札幌の夜。
最後の国
01.Stay on Land
02.式日
03.migration 1064
04.イコール
05.降る秋
06.River
07.human traffic
08.静かなる嘘と調和
09.コーダ
10.揺れる球体
11.プリズムの夜
12.OVER
13.季節の灯
14.銀河の街
15.FREE STAR
16.風、冴ゆる
17.ある証明
18.and world
■第二編 2014.05.30 fri Zepp Nagoya
唯一音源を持っていなかったコーダを購入。音源を聞くだけでドキドキが止まらない日々を過ごし、
花金、仕事を早めに終え新幹線で名古屋へ。
前日の大阪のセットリストで降る秋とhuman trafficが外れるという情報を得ていたがこの日もそうだった。
「id」と「プラタナス」に変わって、イコールが「スロウレイン」に。
もはやand worldツアー。初めて行ったツアーがand worldだったのでそのときを思い出しながら。本当にいいアルバムなんです。
いっちゃんMCパートでは、インディーズ時代の名古屋の思い出を語りながら3人ともモバイル会員であることを暴露。
いっちゃんも投票。このツアーは上位30曲から選ぶので途中結果で「この曲が入ってないとまずい!」というような曲に入れて、結果30位と31位で2票差?だったとのこと。(最終日の終演後に発表されましたが、きっとFREE STARだな)
票数の話はやめようねって約束したよね、と大木さんに怒られてた(笑)
「この後やる。この直後、次の曲じゃないよ。次にやるのはインディーズ時代によくやってて、母親が一番好きな曲。」
「揺れる球体」。この曲も好きで聴けて嬉しい。
「先見の明だけはあって、高校の時から大木についていけば間違いない、と。でも直接言うのは怖いのでサトマは自分とも大木ともバンドを組んでいたので間を持ってもらった」
佐藤さん「その時直接的に言わず、「俺だったこう叩くけどな〜」って言ってきた」(笑)
大木さん「俺は本当は入れたくなくって。当時のボーカルと佐藤2票で。多数決の原理、民主主義なのでなくなく諦めて。今も胸が痛くて眠れません」
「さっきから大木、大木、呼び捨てやめてくれる」
一悟さん「同級生じゃん〜〜〜〜」
/
お客さん くいっぱぐれるぞ!!!
\
この日もアンコールの「EVER LIGHT」の歌いだしにて、
大木さん「あ、間違った。半音高かった」とやり直し。普段のツアーと違う心持ちなのかしら。
ACIDMAN好きになって本当によかったと確信した夜。
■第三編 2014.06.06 fri DRUM LOGOS
まさかの3カ所目の福岡。たまたま前日仕事で関西へ。ついでにお休みを取ることにした。
実家に帰るか、福岡に行くか。決めたのは、当日の朝。ホテルも、チケットも、新幹線も、全部当日。
愚行だと思う。
でもね、日本中、世界中、どう考えても今の私が一番幸せになる瞬間、場所は、福岡にあったのです。
久しぶりに視界がひらけた見やすい場所を確保できて、ACIDMANというバンドの3人のバランスを感じることができた。
音の重なりが、タイミング一つ一つが美しくて。表情まで伺うことができるから、情報量が違う。
いつからか大木さんは客席をよく見るようになった。
彼の視線の先に一瞬以上自分が居て、その時の感覚をどう表現すればよいだろうか。
動けなくなるような鋭さとすべてを受け入れるような包容力。
この日は「OVER」のとある一説が突き刺さった。
正直なところ「OVER」ってALMAツアーでもやってて、今回もランクインしていて人気あるんだなと少し他人事だった。
曲のあとに、大木さんがMCで”透明なカケラ”の話をしていて、美しくありたいと願うのは嘘でもなんでもないんだと。
つらいと思った瞬間に輝きがなくなる、と。
こんなにも素晴らしい曲だなんて知らなかった。
こういった輝きに出会えるのもこのツアーのおかげだ。
なるべく人を愛し、許す。そういった生き方をしてきたい。
アンコールは大木さんがTシャツを腕まくりしており、あの美しい白い腕が露に。それだけでそわそわ。すぐに降ろしてらっしゃいましたが。
「上でサトマが言ってたんだけど、もうこのまま終わってもいいね。ていう言葉がすべてな素晴らしい時間でした」と。
確かに、それこそ1曲目はウェーイwwwみたいなかんじのお客さんがいて、変な感じにならないといいなぁと思っていたが、
曲が進むにつれ、素直な驚喜と最後の一音まで聴く姿勢、次の曲を息をのんで待つ空間で素晴らしかった。
終演後もダブルアンコールの拍手が公演終了のアナウンスとともに拍手に変わったのもよかったです。
今の私は”透明なカケラ”を探せているだろうか、と自問した福岡の夜。
■第四編 2014.06.12 thu Zepp Tokyo
仙台-札幌、大阪-福岡が同じセットリストだったので、名古屋と一緒かなぁ。でも、東日本編、西日本編という可能性もあるかな、と予想。
遅れることは確定、しかも電車遅延に巻き込まれながら、19時ぴったしにセットリストを流し初めて会場に向かう。MCのパートももう覚えていたので、その時間も考えながら。余計焦ってよくない(笑)
zeppで見たいのはACIDMANだし、ACIDMANはzeppが似合うと思う。
照明がとっても綺麗で、無機質でクリアに音と光が溢れる空間がぴったりなのだ。
ずっと聞き込んできた身には、曲ごとのまわりの反応に優越感ではなく、新鮮さが羨ましかった。
そうなの、ネタバレせずにこの曲も聴けるのかー!という感動は1度しか味わえないのだ。
一悟さん「大木についてきて18年、くいぱっぐれずに済んでる」「スタジオ後によく飲みに誘ってくれていて、いっちゃんとは高校時代の思い出がないからこういう場でちゃんと知りたい。なんて懐の大きいやつだと。でも最近扱いが雑。駅と店名だけメールするのやめてくれる。」
大木さん「じゃあやめる」
一悟さん「誘ってってことじゃ〜〜〜ん」
佐藤さん「今日、MC長くない?自分の話ばっかじゃん。」
自己愛が強い一悟さん(笑)「お前もMCやってみろよ。クールキャラぶってるけどしゃべれないだけ」
大木さん「やめてあげて、震えちゃうから。震えてしゃべれないのは絶対人前じゃ言わないから」
絶妙な関係性だ。
思い残すことがないように全身で楽しむ、感じる。
この日は「酸化空」が追加。Anniversaryツアーがなかったらこの曲に投票してた。
突いてくれたスタッフさんありがとう。
この日ようやく友達と思う存分ライブの話ができて嬉しかった。
行き場のなかった思いは、今こうやってブログで発散(笑)
いい曲は何度聴いても素晴らしいし、不思議なことに響く曲はその瞬間瞬間で違う。
このANTHOLOGY ツアーをやってくれて本当に感謝しかない。
ACIDMANにとって、ファンにとって、自分にとって、それぞれの想いがのった素晴らしいライブでした。
ACIDMANのライブに行くようになって気づけば、9年が経っている。
それでもずーーーーーっと憧れ続けて、生きる意味を、終わりがあるということを考えるきっかけを与えてくれて。
出会えてよかったなぁ。
音を鳴らし続けてくれてありがとう。伝え続けてくれてありがとう。
■あとがき
このツアーは前回に続きいっちゃんが物販に立っていたのです。
時間の余裕のあった福岡で最後の方で物販列に並んでたら、反対側にファンがわんさか。
お見送りのため?と思っていたら佐藤さんと大木さんが!!!!
ちゃんと列が為されていた!(出待ちがいつもこんなんじゃないと思うけど)
ひとりひとり丁寧に対応されていて、便乗させてもらった。
長文駄文を書く私が限られた時間で伝えられるはずもないので、感謝だけでも伝えるを目標に頑張った。
佐藤さんは目を見て話してくれてステージ上と変わらぬ印象で、
大木さんもしっかりと目を見て受け止めながら会話して頂いた。ステージ上の視線とは全く別だった。
「ありがとう」だけでも伝えられて本当によかった。
こんな機会なかなかないので心臓に悪い。ライブがいいや。
あなた達のおかげで素敵な人生だと誇れるように。
与えられた夢だから終わってしまうけれど、どう日々に輝きを鏤められるかは私次第。