130508五十嵐隆「生還」
生還。
今日という日のために生きていなかったけど、今日という日があったからまた生きていける。
ありがとう。
実感はなかった。
シルエットが伺えるカーテンの奥から聞こえてきたのは「Reborn」。
そう、あの日の最後の曲。それがこの日の最初の曲。
このままこの幕は開かないのか、、、?と思いながら、照らされたシルエットは五十嵐さんを含め3人だった。
幕が開いた。
五十嵐さん、中畑さん!?キタダさん!?
僕たちSyrup16gですやん。やーん!!!
このライブの目的が何だったのかはわからない。未来があるのかもわからない。
でも、そこかしこに希望が見えた。
変わらないね、5年前も10年前も深い闇から救い出してくれるんだ。
本当に美しい曲ばかりで、素晴らしい。
私はこの声が大好きなのです。
五十嵐さんギターうまくなった気がする。
最初、高音を出してなくてもう聴けないのかと思ったけど進むにつれその心配はなかった。
中畑さんのタイコがキレキレで、そこばかりに気が行くことさえあった。
照明も気合い入っている。いつぞやのライブでは近くでも表情がわからないような薄暗い印象が残っていたので。
こっちはそわそわしているのに、最初の言葉は「昨日寒かったね」って!日々会う人との会話やん。
寒くて風邪をひかれたようです。
その後、鼻をすすった音のMCで客席から笑いが起こったときに「笑い声で母親ってわかるね」って。
名曲が続いた後に知らないけど知ってる曲が。
「赤いカラスが笑った 涙止まりそうです
思いつきで転がした今日が死んでいくのです」
この曲すごく好き。いつ聴いたっけ?と思ったら同じように書いてたや。
http://d.hatena.ne.jp/newold/20081212
犬が吠えるで披露してたのか。
知らない曲がたくさんあったから、この先を期待していいのだろうか。
アルバム「syrup16g」の曲は披露されなかった。
今日のライブに終わりの曲がないということは、解散から日にちが立ってやりたいことはそういうことなのだろうかと考えてみたりもする。
最後にまわりの人たちと、いろんな思いながらもサポートしてくれたメンバーさん、、、メンバー2人にも感謝を述べていた五十嵐さん。
今後Syrup16gとして復活するとも思わなかったけど、この先がどうであれ今日のステージを見れたことで私は明日を落としても生きていく。
不思議ととても満たされた気持ちでいっぱいなのです。
5/12追記
Syrup漬けの毎日。
でも音源じゃ物足りなくなっている。人の欲深さをこんなところで知ると同時に、音源を凌駕する素晴らしいライブであったわけだ。
「I・N・M」の「歌っていたんだ」がダイレクトに入ってきて、ああ、今のステージに立つまでの間この人は歌っていたんだなと思った。
新曲の歌詞で覚えているのが、「ひとりは楽しかったよ」。過去形だったはず。
知らなかった4年間を邪推してしまうことはやめよう。
サポートが中畑さんとマキリンだったことは驚き以外の何者でもなかった。
私はそこに未来を見たわけではなかったけど、それを悲しいとも思わなかった。
なぜか。
それはsyrup16gの再結成を望んでいたわけではないからか。
でも、いいライブだったからどう扱っていいか戸惑う。不思議な幸福感。
五十嵐さんには、歌っていてほしい。私はそれを求めにいく。